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暮らしに役立つおばあちゃんの知恵袋

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こめかみに梅干し-頭痛止め

梅干しをこめかみに貼ると頭痛が治る。昔からこういう言い伝えがありますね。本当なのでしょうか?
梅干し湿布を語るおばあちゃんのイラスト


漫画に描かれている昔のおばあちゃんの絵には、よくこめかみに梅干を貼っていますが、実はこれは頭痛止めの湿布をしている姿なのです。 

 梅干のペーストをこめかみに貼ったイラスト 梅干のイラスト

「頭痛の時はこめかみに梅干し」この言葉はずっと迷信だと思われてきました。ところが梅干にはアスピリンに似た、痛み抑制成分があることが、近年判明しました。それはベンジルーベータ-Ⅾ-グルコピラノシドという長い名前の成分で、この成分にはアスピリンと同様の、鎮痛解熱作用が認められたのです。

紀元前4世紀に実在した医学の父・ヒポクラテスは、柳の木の皮を解熱剤や鎮痛剤に用いたということが知られていますが、この柳の皮に含まれるサリシンという成分は、別名、フェニル-ベータ-Ⅾ-グルコピラノシドといいます。梅干しの成分に近い、親戚のような物質です。やはりアスピリン同様の効果を持ちます。ヒポクラテスはこの成分に注目し、これを用いて頭痛を止めたのでしょう。また前述成分とは別に、梅干しの香り成分のベンズアルデヒドにも、痛みに対して鎮静効果があるといわれています。香りをかいでも頭痛軽減の働きが期待できるそうです。

私たちの祖先も、梅干しをこめかみに貼って頭痛を治していましたが、当時の人たちは現代人のように科学的なことは知らなくても、体験的に梅干をこめかみに貼れば頭痛に効くことを知って、頭痛止めに使っていたのでしょうね。

さて梅干湿布の方法はとても簡単です。梅干をほぐしたものをガーゼやばんそうこうにのばして、こめかみに貼るだけです。頭が痛いときには、ぜひ試してみてください。